プログラム③の紹介
2019年 05月 22日
映画『青葉学園物語』(大沢豊監督)は、児童文学作家・吉本直志郎作のベストセラーシリーズ「右むけ、左!」「さよならは半分だけ」「翔ぶんだったら、いま!」のストーリーがベースになっている。原作者吉本が、11歳から18歳までを過ごした原爆孤児のための養護施設「広島戦災孤児育成所」(広島県佐伯郡五日市町吉見園、現・広島市佐伯区)が舞台となっており、映画も広島市内にて撮影された。
「青葉学園物語」は、1981年に市毛良枝主演で映画化された。日活児童映画が制作・配給し、親子映画運動で公開。出演した子どもたちのには、広島でのオーディションによって選ばれた者もいて、自然体とも思えるその演技と活躍に驚かされる。
大沢豊監督のデビューは1978年の『ガキ大将行進曲』で、親子映画運動の波に乗って大ヒット。その勢いで、1981年にこぶしプロダクションを立ち上げての第一作が、この『青葉学園物語』。
子どもたちの演技指導に秀でていた大沢監督の、演出力が輝る。
笑いと涙ありで心に沁みる傑作児童映画。